2012年3月4日日曜日

福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書


先日、福島原発事故独立検証委員会というところが第三者機関として事故を独自に調査した結果をまとめた報告書が発表されました。

公的な国の長鎖報告は夏頃と言われていますが、こちらは来週の震災1年の節目に合わせた大変タイムリーな話です。しかも、メディアなどだけではなく書籍として3月11日に書店でも販売するということです。

これは、一般の事故報告書が一般人の目には触れにくいことを考えると、事態の大きさから考えても広く日本国民全体で、もう一度何が起こったのか、そして何が変わったのかを知り考えることは大変意味のあることだと思います。

このようなことは「オウム真理教事件」以来ですし、事の重大性では世界大戦以後の日本では最大の出来事だったのでないかと思います。自分もAmazonで思わず予約をしてしまいましたが、売り上げの一部は事故に対する今後の活動に使われるというのも納得です。

今日の一部のニュース番組でも内容について取り上げていましたが、詳しい中身は自分で読んで判断することが大切。ただ、官邸主導の対策の行き過ぎという点に触れていることに注目せざるを得ません。

その裏には、周りの本来主導すべきところがあまりに稚拙で、官邸も頼れなかったという事実があるようなのです。政治家が専門家ではないことは、我々も百も承知です。しかしその後には、当事者の東京電力をはじめ、原子力保安院のような専門家がついているはずでしたが、ほとんど役に立たなかったというのです。

未曾有の災害であり、だれも経験したことがない事故であることは間違いないのですが、事の重大性は「知らなかった」だけではすまされません。特に、最も大きな関与がある東京電力が検証委員会への証言を拒否したことについては、驚きを禁じ得ません。

もちろん、自分が直接この事故に対してできることはほとんど無いと言っていいでしょうが、日本人としてしっかりと記憶にとどめておくべき事だと思います。とにかく、来週手に入ったらじっくりと読んでみることにします。